炭酸メトロノーム

映画やドラマの感想を気の向くままに自由に書き連ねてます/ネタバレアリ

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今年も残すところ、あとわずかですね。アッというまにクリスマスも終わり、あとは年越しを待つのみ。まだまだ新年が明けるような状態ではなく、大掃除も終わってないし年賀状も書いていないし、そもそもなんだかんだと忙しくてね…歳を取ると月日が加速度的に早まっていく感じがします。

ハンニバルS2を見終えた後、なかなか次の作品を見たいという気持ちにはならず、ああ、それだけインパクトを受けた作品でした。

 

以下ダラダラ見ていたけれど、あれ結構面白いんじゃない?と襟を正し正座!気を取り直して見た作品感想です。

当然ネタバレあります。

 

『掟上今日子の事件簿』『第9地区』『BONES~骨は語る~』S1

 

 

 

『掟上今日子の事件簿』

 

 寝たらそれまでの記憶を忘却してしまう、一日しか記憶が保てないという、探偵にとって必須スキルの記憶力を取っ払ってしまったらどうなるのだろうかという昨今の探偵ものとは一線を画すドラマ。

 

主人公の探偵である今日子さんが主役、過去の謎をちょいちょい見せていったけれど、最終回でも謎の包まれたままで終了。もうひとりの主人公厄助との仲は少しだけ進んだだけで、翌日には最初に振り出しに戻ってしまう有様。まだまだ今日子さんと厄助くんの未来は始まったばかり。そうなる最終回だろうなあと思いながらも気軽に視聴できました。

 

西尾維新の書き出しや主人公たちの言動ってどうみても二次元世界なんですが、そこは監督の手腕や、コミカルな演出のお陰で、ちゃんと三次元でも立ち回っていた。

それから最初、原作に寄り添うためにガッキーがかつらやファッションを合わせたのが大きいと思う。あの白髪かつら似合う似合わない以前に、少しでも原作テイストに合わせようとする姿があったから。三次元と二次元の壁は大きい。どうあがいても二次元そっくりとはいかない、けれどもできるだけ似せようとする姿勢は好きだよ。

 

第9地区

 

 昨今話題になっている難民問題を否応がなしに思い出してしまった映画。

難民は宇宙からやってきたエイリアン、かつて南アフリカの施策でアパルトヘイトが反映されている設定とのこと。蛮行繰り返すエイリアンに肝をつぶしている人間側は彼らの住処を僻地のキャンプ地に送り出そうと画策するんですね。そこで超国家組織機関に所属する人間ヴィカスとひとりのエイリアンと出会い変わっていく…というか変えられた物語ですね。

 

この人間側のヴィカスっていうおじさんがですねー、難民問題を解決するためにリーダーになるんですけど、上昇志向の皮を纏った意識高い系でして、言動からして軽薄そうな雰囲気、心情的には寄り添えないタイプなんです。難民に対して暴言は吐くわ、恫喝もしてしまう。この世界では、エイリアンは理解できない相手で、この問題をクリアできなければ出世もできないし、嫁の父親からはお膳立てしてるんだからちゃんとやれよというプレッシャーも掛けられているんで、どうしても器がちっちゃく見えちゃう。そんな彼でも唯一褒められたところは奥さんを愛する心。これだけは超マトモ!取柄って言ってもいいんじゃないかね。

移民問題に対してヴィカスなりに頑張ったんだけれど、色々空回ってしまい、話し合いもできないし、果てはエイリアンとなってしまってさあ大変。わりと簡単にエイリアンになれるもんなのね…。

立場が変わってからはヴィカスは追われる身となります。いままで立場が変わったことで見えなかったモノが見えます。誰もヴィカスのことを助けない人間側の手の裏返しっぷりが笑うどころか同情を買います。でもしかたないね、助けるのって結構大変。助けても自分の後々の生活を考えちゃうとさ、助けるのことに対して躊躇しちゃうもんだよね。救いの手を差し伸べたいけれど自分だって同じ立場になってしまったら…

立場が違うと見るものも味わう体験も違う。落ちてしまったら最後なのかもなあと。この世の運のめぐりあわせは何で決まってるんだろうかね。

 

 

BONES~骨は語る~』S1

 

今はS10まで放映されているんですね。今更ですがS1から見ております。アメドラはあんまりチェックしていなかったんですよね…だって長いし、登場人物が人気出ちゃうとフェードアウトしてしまいそれまでの話が何が何だかのような気がしちゃってね。あと日本で放映するとシーズンの途中で終わってしまうという、続き見たければDVDを待たねばといった具合でして…

しかし今はHuluのお陰で話数がてんこ盛りでも自動再生されるわ、DVDの巻数を間違えてレンタルすることもなくなったので、気軽にね、見ようかと。あとそんなにもシーズンを重ねていたら面白んじゃないのかと(長い前置き)

 

法人類学者のブレナン博士とレンジャー上がりのFBI捜査官ブースとのコンビが織りなす科学の見地とFBI的捜査で事件を解決していくストーリ。

このブレナン博士が変わり者でして、お化粧をしっかりしたら本当に綺麗、頭だって良い、本を執筆したらベストセラー…と表面上は素敵なんですが、難があるのはコミュニケーション能力。それからすぐ銃を撃ちたがるところ。第一話はどっちが犯罪者かわからない行動を取りますwお酒飲んで警告なしに銃をぶっ放すんだよね…まあこれが後々引っかかりとなり安易に銃を携帯させてもらえなくなるんですがw

暴走する博士をなだめ、時にはケンカしたりして手綱を引くのはブース。時々軽快な口調で軽薄そうなんだけれどw決めるところは決めるし、話数が進むと博士に対するブースの行動が相棒以上のものを感じちゃうんですよね。結構博士のことを大事にはしている感じ。

捜査協力するにつれ二人の関係性の変化を面白み交えつつ事件解決までの流れを楽しむって感じですね。

 

好きな回は「32時間の命」冤罪の可能性が出たため再度捜査するんですが、最後まで冤罪なのかそれとも…と最後のどんでん返しが胸糞悪くていいですね。負け試合もここまで完璧に叩きのめされると、ぐうの音も出ないし、犯人に対して憎しみしかないね。

ここでブレナン博士が死刑について語ります。私もほぼ博士と同じだなあ。

でも、はっきりと言い切る主人公もまた珍しい。難しい話題なのにバッサリと切り込んでいきますし。

主人公ブレナン博士は心の機微が時々抜けているし、空気も読まない(読もうする努力もしてるがたいがいむなしい結果にw)きっと嫌いな人は嫌い、好きな人は好きになるキャラクターだろうと思います。