炭酸メトロノーム

映画やドラマの感想を気の向くままに自由に書き連ねてます/ネタバレアリ

映画「デッド・クリフ」

映画「デッド・クリフ」

 

 

若者たちが意気揚々と若気の至りで危険な崖登りしちゃうよ〜って、

アメリカン的ノリな感じと思いきや、フランス映画でした。
フランス映画ってたいがいドラック&バイオレンス、喧嘩してセックスがお家芸ではなかろうか(ごめん)、山岳映画があるなんて知らなかったのです。見るまでは。

メンバーは陽気なもじゃもじゃリーダー、その彼女金髪、金髪の友達胸の谷間が好印象のクロエ、クロエの彼氏には似合わない気弱ボーイ、クロエの元彼でガタイのいい坊主という……
のっけから気弱ボーイにとっては楽しくない登山です。
しかも気弱ボーイ、元彼に嫉妬丸出し。
元彼も元彼でよく来たもんだ、すげえ神経してるな。
 
話は進みおいおい登っちゃいけないぜ〜ってあるのにもかかわらず、登っちゃう5人。
私は高所恐怖症なのでこんな高いところを登る人の気が知れないつうか、
怖いんだろう?車に戻ってもいいぜ〜って言われたら脱兎のごとくそのまま戻りますね。
スリル求めるならネトゲでいいんじゃね?床ペロ(床をペロペロ:死んだとき床に仰向けになり床を舐めている姿から名付けられた)していたら誰か回復してくれるもの。
 
画面は延々と続く崖登り、時折、綺麗な渓谷と崖下を見せるアングル、交互に見せつつことさらに崖下を強調するものだから落ちたら一巻の終わりアピールで私のライフゼロ。気弱なボーイがめまい起こしてたけど私の気持ちとシンクロしていたね。
 
頼りなさそうなワイヤーに命綱つけて進んでますけど、あーもう無理無理!だいたい人は空を飛べるわけじゃないのに!バカ!帰りなさい!あんたたち楽しんでる場合じゃないわよ!と私の忠告も無視しつつ、
彼らはスリルを求めて楽しそうでしたけど…吊り橋崩落で事態は一転。
もう後戻りできず帰れません。山を甘く見ていると怖い目にあうんだぜー!という良い例ですね。
しかたないのでこのまま山を突き進み、スライダーで一気に下山を試みることに。
あっ、もう、死亡をフラグ満載ですね!救援隊呼べよ!と突っ込みしても皆無。軽装備で進撃開始です。
 
人はピンチになると本性が見えるということで、気弱ボーイ、タダでさえ余裕がない崖登りなのに帰れない、ワイヤーのピンが外れて落ちそうになるわでパニックになり元彼に敵意むき出しです。こりゃ巨乳美人も恋心ゲージも下がっていきますわ。
お前たちまだ半分ぐらい時間残っているけど生き残れるの…むりだな…至る所で死亡フラグ立ち上がっております。
 
という、前半の山岳パートは面白かったのですが、後半からなんと殺人鬼登場。
なんで…殺人鬼登場させる必要あるのよ…
前半に何一つフラグ立てずにメンバーたちを捕まえては殺す捕まえは殺すの連続で、
殺人鬼の本能なのか人を見たら殺すしかインプットされているようで、殺人鬼の矜持や成り立ちもないまま物語は進んでいきます。
 
 
遭難してパニック、軽装備で山中恐ろしい目に合う、こじれる三角関係でよいのではと…
山岳パートが山ならではの怖さを巧みに映し出していたのに、後半の物語はガラッと変わるなんて思いもよらなかったよ〜
 
ラストは全滅で終わりを迎えるニュアンスでしたけれど、物語を補足させる殺人鬼は五歳の時に誘拐された子や、バルカン半島には行方不明者3000人以上やらテロップが流れ最後に父に捧ぐってwww
 
普通はこの制作に関わったスタッフやキャストがなくなった場合に記すのならわかるけれど、YOUのお父さんとこの映画になにか関係があったのか…?
なかなか腰砕けな終わり方でした。
前半だけ見るといいよ!